遊びが子どもを大きくする
子どもは遊びが仕事です
子どもはのびのび遊ばせる
遊びは子どもの心の成長にとても大切です。特に幼児は遊びを通して感覚を働かせ、運動をし、ものをつくり、想像します。しかし、遊びの機会が減るとともに、外で駆けまわるような遊びから、家の中でのひとり遊びが目立つようになりました。
また、テレビは好きだがおもちゃで遊べない、母親べったりで集団の中で遊べない、外遊びが苦手などの「遊べない」子どもも現れています。
子どもにとって遊びがいかに大切かを認識して、ゆったりのびのびと遊ばせましょう。
「疲れた」「疲れた」という子どもが増えている
子どもの生活に時間とゆとりを与える
今の子どもたちは小さいころから時間に追われ、遊ぶ時間も削られています。遊ぶゆとりのない子どもの中には、「疲れやすい」「何でもないのにイライラする」といったストレスを訴える子どもがかなりいます。
子どもは、ゆとりのある自由な時間を与えられることで、初めて心から遊びを楽しんだり創意工夫したりできるし、個性や創造性を伸ばせるのです。親は、勇気をもって子どもたちに時間とゆとりを与えましょう。
子どもの体力が低下しています
子どもと一緒に楽しく体を動かそう
子どもの成長にとって、楽しく身体を動かして遊ぶことはとても大切です。
身体を動かすことによって得られる体力は、人間の活動の源となるものですが、子どもたちの体力は低下してきています。
また、乳幼児期は、走る、跳ぶ、投げるなどという基本的な動きを学習し、運動の仕方を身につける大切な時期です。
親子のふれあいや仲間との交流を深めながら、さまざまな外遊びを通して、いろいろな身体の動きを学習させるとともに、身体を動かす楽しさを教えましょう。
人生で大切なことは、遊んで学んだ
子どもは自然の中で遊ばせる
テレビやテレビゲームなど屋内の遊びが増え、自然の中で遊ぶことが少なくなっています。野外で遊ぶことをすすめたり、実際に自然の中に連れだしたりして、動植物や自然とふれあう楽しさに気づかせましょう。地域の自然に親しむ活動に家族ぐるみで参加したり、時には親
から離して子ども一人で参加させましょう。
自然の中で遊ぶことで、驚きや感動を体験し豊かな感性をはぐくむとともに、自然や環境を大事にする心や忍耐することの大切さなどを学びます。
年上・年下の友達と遊ぶことは、とても大切なことだ
地域の活動など年齢の違う集団に参加させる
幼児の時期から自分と似たような年代の子どもと遊ぶ機会をもつことは、とても大切です。ものの取り合いのようなけんかは言葉の出ない時期でもよく見られますが、こうしたやりとりの中で、子どもは「ほかの人」を知り、「社会性」を学んでいきます。そこでは親同士のかかわり方も大切でしょう。
やがて幼稚園・保育所といった集団に入るようになり、年少の子はルールを守ることや我慢することの大切さなどを身につけ、年長の子は思いやりの心や集団をリードしたり役割を果たしたりする責任感を養っていきます。
身近な地域のボランティア・スポーツ・文化活動・青少年団体の活動などは、それぞれ年の違う集団の中で子どもたちが切磋琢磨する貴重な機会を提供しています。親はその大切さを見直し、子どもたちを積極的に参加させましょう。
家でやる年中行事にも、深い意味があるんだね
家庭内の年中行事や催事を大切にしよう
正月・ひな祭り・端午の節句・七夕・誕生日・クリスマス・暮れの大掃除など、家庭内の行事では家族とのふれあいが深まるだけでなく、高齢者など世代の異なるさまざまな人々とのかかわりやつながりができるなど、地城社会へも目が向くきっかけになります。しかも、日本の文化・伝統に親しむとても良い機会でもあります。
また、初詣や節分で無病息災を祈ったりすることは、人間の力を超えたものへの畏敬の念を深めるなど宗教的な情操をはぐくむことにもなります
(文部科学省発行 「家庭教育手帳」より)