2歳の男の子の母親です。自我が出てきたのだと思いますが、中々兄弟やお友達と物を分け合うことができません。例えば、パンが1つしかないときなど、自分のものだと言って放しません。つい私のほうもムキになって、無理やり取り上げてしまいます。こんなときは、どうやって関わっていけばいいのですか?どのように声をかけてやればいいのですか。 (匿名)
2歳のお子さんが人と物を分け合うことができないということで、かかわりに困っておられるのですね。2歳頃は、欲求が行動に結びつきやすく、自己中心性の強い時期です。他者とのかかわり、いわゆる社会性についても、ちょうど芽生えた段階ですね。お子さんは、お友だちに興味があり、一緒の場所で遊ぶことはできるけれど、積極的にやりとりをするまでには至っていない、というところではないでしょうか?“物を分け合う”とか、“自分のおもちゃを貸してあげる”といったことは、実際、3歳のお子さんでも、できたりできなかったり、難しいと思います。“思いやり”というようなものは、他者の視点に立つことが前提になる、複雑で高度な情緒ですので、それが身につくようになるのはもっと先のことになります。所有欲が出てきたというのは、成長の大事な道筋を通過していると捉えて下さればよいと思いますよ。かかわり方についてですが、2歳というと、まだまだ他のことで注意をそらせることができるのではないかと思います。トラブルの気配を察したら、おもちゃなどでお子さんの注意を他の物に向けさせるとか、取りあいにならないで済むように、最初から数を用意しておくのも方法です。ただ、どうしてもそういうわけにはいかないこともありますので、取り上げないといけないこともあるでしょう。その際は、かんしゃくを起こしたお子さんが相手のお子さんを押したりすることもあるかもしれませんので、お互いに危険がないよう、配慮してあげて下さい。その後は、まずはなだめて、別の物に注意を向けさせられるといいですね。「(パン、)ほしかったんだよね。でも、あれは○○ちゃんのじゃないからね。(車のおもちゃを出してきて)あっ、ブーブーが“○○ちゃん、遊ぼう”ってやって来たよ!」といった具合でしょうか・・・。分け合えれば、トラブルもなく穏やかにいけますが、まだまだ、できなくても問題ありません。そこは割り切ってもよろしいと思います。ただ、社会性を育むかかわりもしてあげられるとよいです。その一歩として、普段から、「皆一緒で楽しいね」、「分け合えると、みんながうれしいね」といったメッセージを伝えていけるとよいですね。