この春、保育園やこども園、幼稚園に入園し新しいスタートを迎えるお子さん、保護者の皆さん、ご入園おめでとうございます。
入園前に「うちの子は人見知りだけど…」と不安を抱かれたり、入園後にも「園に預ける時に泣いていたけれど、大丈夫かな?」「なかなか園に慣れないけれど…」など心配になったりすることもあるでしょう。
そこで、今回は入園前の面談で相談を受けたお子さんが、実際に入園した後、どのように過ごしているのかお知らせしたいと思います。
<入園後の姿より>
4月の給食の時間、Aちゃんは全く食べようとせず、お友達の姿を見ても、保育者が「おいしいよ。」とスプーンにのせて口元に持って行っても手で払いのけてしまいました。そこで、保護者とも相談して、大好きな〇〇を用意してみましたが、これも食べませんでした。それから、〇〇の種類、料理法など工夫しながら数日たったある日、Aちゃんは小さなおわんに用意した〇〇を保育者が口元に運ぶとパクッと口に入れ、全部食べられました。この日は、担任保育者、園長、調理員みんなが大喜びし、保護者にもうれしい報告ができました。
その後も食べたり、食べなかったり、日によってムラがありますが、毎日担任保育者と調理員が「明日の食材に人参があるから細く切っていれよう。」 「味付けには、野菜のスープを使おう。」等少しでも食べられるものが増えるように考えあっています。また、保護者とどんなものをどんな風にして食べたのか知らせ合っています。
園と家庭とが連携をとりながら、Aちゃんのペースで食事を進めています。いつかお友達と「おいしいね。」と食事を楽しむAちゃんの姿が見られるといいですね。
<入園後の姿より>
4月、Bちゃんはタオルを持って登園してきました。当初は、タオルを口元に持ちながらも泣いていましたが、新しい環境に少しずつ慣れ、保育者のひざの上にチョコンと座ると落ち着くようになってきました。しばらくすると、持っていたタオルを口元から離し、手に持った状態で遊びはじめました。
保育者は、Bちゃんの様子を温かく見守りながら、お母さんにも園での姿を丁寧に伝えていきました。
数日後、担任保育者が保育室から移動するタイミングを見計らって、 「Bちゃん、かばんに入れておく?」と声をかけてみると、Bちゃんは自分でかばんにタオルを入れました。その後は、大好きな追いかけっこやダンスをしてうれしそうに遊ぶ姿が見られました。
それからは、玄関で担任保育者と「おはよう。」の挨拶をした後にタオルを片づける等、少しずつタオルを持たずに過ごせる時間が増えていきました。
園がBちゃんの安心できる楽しい場所になってくると共に、タオルが必要なくなってきたのですね。
保護者の半日保育体験では、「先生やお友達と過ごす中で成長していることを感じました。」とお母さんからもうれしい言葉が聞かれました。
子育て支援課 細田光恵