カードの色や描いてあるイラストに興味を持ったり、気に入ったカードを集めたりしていました。保育室に貼ってあるSDGsのポスターを見て、絵カードと一緒という事に気づいた子もいました。
水の大切さを知らせるために、紙芝居『さかなたちとのおやくそく』を見ました。すると、「海を汚さないであげよう」「水を大事にしないとダメだよ」という声が聞かれました。水は、手洗いやトイレ、お風呂など自分たちの生活の中で使われていることに気づき、「もったいないをしない」との提案もありました。でも、「もったいないってどういうこと?」という疑問があり、そこで、蛇口の下に洗面器を置いて、手洗いでどのくらい水を使っているのか確かめてみることにしました。
何気なくしていることを“見える化”することで、改めて“もったいない”とはどういうことかを知ることができました。『もったいないばあさん』の絵本を思い出し、「もったいないをしない」と考えた子や、「水を出す時はクレヨンの太さ」と口にする子など、保育園での経験が積み重なっていることを嬉しく感じる場面でもありました。
4、5歳児は、園庭の畑やプランターで野菜を育てています。水やりをする中で、「花が咲いたよ」「きゅうりの赤ちゃんができてる!」「葉っぱに虫がいるよー」「カラスが食べに来たらどうしようー」など気づいたことを知らせ合い、みんなで大切に育てていきます。いつも食べている野菜には、時間をかけ一生懸命作ってくれる人がいることを知ることもでき、「これからは、残さないで食べよう」「葉っぱも食べられることをお家の人にも教えるね」と食べ物の大切さを感じられる機会にもなります。
今まで、食べ物があって当たり前だと思っていた子も、“そうじゃないんだ”と気付き、「自分たちで食べ物をたくさん作ればいいんじゃない?」「作ったら他の国の人たちにも届けてあげようよ」と提案する子もいました。また、食べ物を捨てると地球がゴミだらけになることを知り、“大事に食べよう”と意識することで、残食がほとんどなくなりました。
『燃やせるゴミ』『プラスチックゴミ』の表示がしてある保育室のゴミ箱に、おやつの袋などの写真を貼ってみたところ、写真を見ながら、どちらのゴミか子どもたちが自分で考えたり、友達と確認し合ったりする姿が見られました。
ゴミの中には、もう一度資源として使える物がたくさんあることや、分別することはゴミを集める人の助けになったり、ゴミの再生・リサイクルに役立ったりすることを知らせると、さらに意識して分別するようになりました。
北部保育園 大森 美和