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Vol.3 妊娠中の生活

最終更新日:2010年7月25日

 助産師ネットワークたねのメンバーの三嶋です。わたしも川端さん同様、開業助産師です。毎日妊婦さんや産後のお母様方がいろいろな悩みを抱えて来られています。少しでも皆さんの不安が解消できたらと日々頑張っています。 

 今回は妊娠中のよくある質問について書いてみました。

□つわり(つわりがひどいものは妊娠悪阻という)

 自分の身体の中に宿った小さな命。それはとてもうれしいものです。しかし、しばらくは身体が異物と捉え拒否反応を起こします。
 つわりがあるのは妊娠が順調に経過している証拠ともいえます。妊娠3ヶ月ほどで治まってくれるはずなのですが、出産するまでという方もいます。
 なるべく空腹の時間を作らないようにすると少し楽なようです。飴や飲み物を常に持ち歩いたり、朝起きがけに摂取してみてください。また、背中のこりが原因という場合もあります。背骨の両側の筋肉をマッサージしてみましょう。

□便秘妊婦イラスト

 ホルモンの影響や、子宮が大きくなることで腸が圧迫されて起こるといわれます。水分を多く取るとむくみの原因にもなるので、できれば海藻類や繊維の多い野菜などを多く取ると良いでしょう。朝起きたときに軽い体操と冷たい飲み物を取ることも効果があるかも知れません。パンや麺類よりご飯のほうが効きますよ。

□貧血

 女性は妊娠前から貧血の方が多いです。妊娠すると出産までに今までの血液量の倍になるといわれます。
 しかし、たった10ヶ月で血液量が増えるのですから血色素量は追いつきません。ですからほとんどの人が鉄欠乏性貧血になります。貧血がすすむと出産の際、出血が止まりにくいなどの異常が起こりやすくなります。鉄を多く含む食品をとるよう心がけ、早めに治療しましょう。

□頻尿、尿もれ

 子宮が大きくなるとともに子宮の前にある膀胱が圧迫され、容量が少なくなります。くしゃみと同時に尿が漏れてしまうこともあります。破水と間違いやすいので注意が必要です。尿は止めることが出来ますが、破水はだらだらと流れ出てきます。

□腰痛、恥骨痛

 最近はお腹が大きくなる前から、腰痛に悩まされ朝起き上がれない、骨盤がぐらぐらして頼りないなどの不調が現れる方が多いです。
 妊娠するとリラキシンというホルモンが分泌されます。出産が楽に進むよう骨盤を広げるホルモンです。
 現代女性は小さい頃から外遊びが少なく、どこに行くにも車、農作業などの経験も無く、骨盤を支えている靭帯が鍛えられていません。リラキシンの影響で妊娠した途端、上記のような症状が出て歩けなくなってしまう方もいます。
 骨盤がゆるむことは切迫流産や切迫早産にも結びついてきます。
 あまりお困りでしたら助産師ネットワークたねのメンバーにご相談ください。

□足のつり

 ビタミンB1とカルシウムの不足が一因といわれています。適度に豚肉、乳製品を取るように。また大きくなると歩き方まで変わってしまいます。お腹をせり出して歩いていませんか?重心を前に置くように少しヒールのある靴を履いても良いでしょう。また暑いからといって足を冷やさないことです。寝る前に足のマッサージをしたりしましょう。

□歯の治療

 つわりなどの影響で、歯が磨けなかったり、口の悪さからあまい物を好んで食べたり、虫歯になりやすい環境にあります。妊娠中に歯の治療は済ませておいたほうがよいでしょう。麻酔や薬が必要な場合もありますので、かかりつけの歯科医師に相談されてみてはいかがでしょう。産後は赤ちゃんがいるのでなかなか治療には通えません。
 また、生まれた赤ちゃんに虫歯の菌をうつさない為にも、妊娠中に歯科検診をお勧めします。

□妊娠高血圧症候群

 妊娠してから、高血圧と尿タンパクが出ること。以前はむくみを含め妊娠中毒症といったのですが現在は定義からはずされました。しかし、むくみがひどくなることで異常に気づくという方もいらっしゃいます。いきなりむくみが出始め、体重が異常に増加する、朝起きてもおさまらない、顔がはれぼったくなったなど、いつもとは違う症状があればすぐ病院に行くようにしてください。

□母乳を出すためにしておきたいこと

 出産したら母乳育児をしたい、と思っていますか?妊娠中は乳腺の発達を促すように胸を締め付けない下着を身につけましょう。マッサージは10ヶ月に入ってからで十分です。出産後すぐに母乳をあげられる環境にあるのが母乳育児を成功させる秘けつです。

□産院選び

 自分がどんなお産がしたいか、産後のことなど十分に考えて選んでください。

□出産までの準備

 妊娠28週ごろまでにはある程度出産や入院に必要なものを準備しておきましょう。赤ちゃんのものは買ったら洗濯し、糊をとっておきましょう。入院する予定の病院の受付や病棟など、休日や夜間に入院することも考え、ご主人や付き添いの方と見学に行くことをお勧めします。

 

 まだまだお話したい事はありますが、また次回。

 妊娠中は時間があると思います。ぜひ充実した日々を送ってください。産後困ることが少ないように授乳のことなど勉強しておくと良いと思います。福井市が行っているパパママ教室にぜひご参加ください。私たちがお話させていただいています。

『助産師ネットワークたね』 三嶋百合子                

お問合せ先

福井市 福祉部 子育て支援課
電話番号:0776-20-5270/FAX番号:0776-20-5490
最終更新日:2010年7月25日

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