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Vol.5 幼児期の歯科健診で思うこと

最終更新日:2010年8月10日

歯科検診イラスト 最近の歯科健診ではムシ歯は減少傾向にあります。そのためでもあるのか、幼児期の歯科健診では開咬、ゆ合歯が目立って気になります。

 それでは開咬とはどういうものでしょうか。開咬には上下の前歯に垂直的空隙があるものと上の前歯が下の前歯を被蓋しているが上下の前歯が大きく前後に離れているものとがあります。乳歯列期にみられる開咬の原因には口腔に関する不良習癖が挙げられます。不良習癖をもつ小児の約25%に開咬がみられ、この開咬をもつ小児の約85%が吸指癖をもっているとも言われています。この習癖が4歳代までにやむならば開咬は自然に治る可能性が高いです。しかし、5歳を過ぎても続く場合、指を吸引する際加わる外力が下顎を後退させ、上顎を前進させ、上顎前突にも移行します。このように吸指癖により開咬が起こり、これが正常な嚥下を困難にするほどのものになると嚥下を容易にするための代償的な行為としての舌の突出や咬唇が起こり、現存する開咬の自然治癒を妨げ、またこれを悪化させます。その吸指癖の原因は、不快、精神的緊張を解消するためや、心理的欲求不満に対する代償、親や周囲の者の注意を引くため等であると言われています。従って、吸指癖をやめさせるにはそのような心理的な障害を取り除いたり、欲求を他の方向に向けるような代償となるものを与えるようにすると成功する場合があります。

 また、ゆ合歯は乳歯では2~5%の人にみられ日本では欧米より多く、ゆ合歯がある場合、生えかわる時に乳歯と永久歯の数や幅が異なるので乳歯から永久歯への自然な生えかわりがうまくいかないことがあります。生えかわりの時期に乳歯のゆ合歯を抜いてもらう必要があることもあります。乳歯のゆ合歯の下に永久歯が2本ある場合は場所が足りない場合が多く、永久歯は重なったり曲がったりして生えてきます。

 このように幼児期に開咬、ゆ合歯がある時には、保健センターでの健診の際に相談するとか、保育園、幼稚園での歯科検診時に歯科医に伝えるとか、かかりつけの歯科医院で定期健診、経過観察をしてもらうことが大切でしょう。

福井市歯科医師会

歯の心得

※ 本文は歯科医療の観点より記載されております。

お問合せ先

福井市 福祉部 子育て支援課
電話番号:0776-20-5270/FAX番号:0776-20-5490
最終更新日:2010年8月10日

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