9月23日は「秋分の日」、そしてお彼岸の中日でもあります。
まず、「秋分」とは、黄道(1年かかって天球を回る太陽の天球上の通り道) と天の赤道(地球の赤道面の延長と天球の交わり)が交わる2つの交点のうち、太陽が南から北へ赤道を通過する点を「春分点」(黄経0度)、太陽が北から南へ赤道を通過する点を「秋分点」(黄経180度)といい、太陽が春分点・秋分点の上を通過する瞬間が、それぞれ「春分」「秋分」と定義され、地球が秋分点を通過する日を秋分の日、地球が春分点を通過する日を春分の日と呼び、年によって異なります。
春分日・秋分日には、太陽は赤道の真上を通り、太陽は真東から昇って真西に沈み、昼の長さと夜の長さがほぼ等しくなります。また、春分日を境に昼が少しずつ長くなっていき、また、秋分日を境に夜が少しずつ長くなっていきます。
では、「お彼岸」とよく聞きますがいつのことでしょう。彼岸とは仏教用語で、時期は春分の日(3月21日頃)、秋分の日(9月23日頃)を中日として、前後3日ずつの7日間をさします。この時に祖先が現世に帰ってくると言われ、彼岸はお墓参りをして先祖の霊を供養します。
【 春彼岸 】 春分の日が3月21日の場合 |
【 秋彼岸 】 秋分の日が9月23日の場合 |
3月18日:彼岸入り 3月21日:彼岸の中日(=春分の日。祝日) 3月24日:彼岸明け |
9月20日:彼岸入り 9月23日:彼岸の中日(=秋分の日。祝日) 9月26日:彼岸明け |
慣用句でよく「暑さ寒さも彼岸まで」というように、夏の暑さや秋分ごろまで、冬の寒さは春分ごろまでに和らぎ、過ごしやすくなると言われるのは、つまり、それぞれの彼岸の中日である秋分の日と春分の日を境に日の長さが変わり、それに伴い暑さや寒さが和らいでいくということからなのです。
お彼岸の食べ物といえば・・・
お彼岸の食べ物といえば、お供え物の定番「おはぎ」と「ぼたもち」。和菓子屋さんに行くと必ず並んでいますよね。「おはぎ」「ぼたもち」どちらもよく聞く言葉ですが、どのように違うか、みなさんはご存知ですか?
実は、「おはぎ」も「ぼたもち」も同じもので、炊いたもち米を軽くつぶして丸くまとめ、分厚くあずき餡などをまぶした食べ物で、春には豊穣を祈り、秋には収穫を祈って神に捧げるものでした。春のお彼岸では、牡丹の花が咲く季節から「牡丹餅」、秋のお彼岸には萩の花が咲く季節から「おはぎ」といったそうです。おはぎもぼたもちも「牡丹」「萩」それぞれの花の色と形を見立てたとも言われています。
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お彼岸にぼたもち・おはぎを食べるのはなぜ?
では、どうしてお彼岸にぼたもち・おはぎを食べるのでしょうか。実は小豆の赤い色には、昔から邪気を祓う、災難を除けると信じられており、お彼岸に先祖を慰めるための捧げ物として、また、春には豊穣を祈り、秋はその恵みに感謝するために作られ食べられるようになったのです。
今年の秋分の日にはおはぎを作ってみるなど、季節の訪れを楽しんではいかがでしょうか。