「やけど」とは医学の専門用語では「熱傷(ねっしょう)」といい、熱湯や火炎などの熱によって起こる傷をいいます。やけどは高温で起こることだけではありません。「低温やけど」と呼ばれるものがあります。
「低温やけど」とは、人肌よりも少し熱めの44℃程度でも、身体の同じ部分を温め続けると起こることがあるやけどです。低温やけどの原因として多いものは、湯たんぽやカイロ、こたつ、電気毛布などがあります。冬に多くなる傾向がありますので、注意しましょう。
1.加熱液体(熱湯・飲食物・油 等)※ミルクも温度に注意!
2.接触(ストーブ・鉄板・炊飯器・加湿器等)※熱いものには触らない!
3.火気(火事・花火 等)※人に花火を向けない!
4.摩擦(自転車に引きずられた 等)※体育館でのスライディングも同じ!
5.化学薬品(強酸・強アルカリ 等)
※酸・アルカリを触る機会は少ないですが、知っておいて損はなし!
6.その他(日焼け 等)※夏場の砂場(海水浴場も)は要注意!
子どものやけどの原因として多いのは、やかんの熱湯、味噌汁、お茶などです。やかん等の転落防止、こぼれないように注意しましょう。また、ストーブやアイロンなど熱くなったものに触れることでやけどになることも多いです。誤って触らないように、手の届くところに置かないようにしましょう。
特に上記の1と2が原因として多いので注意してください
まず、やけどを負った場所を10~15分程度冷やしましょう!
冷やす方法として、水道水や水に浸したタオルを当てる等ありますが、水ぶくれがある場合は、水ぶくれを潰さないようにして医療機関を受診しましょう。
※注意点として、やけどを負った場所に直接、水道水を当てないようにしましょう
洗面器やバケツにやけどを負った場所を浸し、水道水を洗面器やバケツに貯めるように流し続けましょう。水を流し続け、新鮮な水でやけどを負った場所を冷やすことが大切です。
子どもの身体は表面積が小さいので、やけどの部位によっては冷やし続けることで体温も下がってしまうことが考えられます。体が冷えすぎないように負傷部のみを冷やしてください。
重症な時ってどんな時だと思いますか?
それは、気道熱傷や広範囲のやけどが疑われる場合です。
気道熱傷とは、空気の通り道である口や鼻にやけどを負ってしまい、呼吸ができなくなることです。高温の水蒸気を吸ってしまうことでも起こります。
広範囲のやけどとは、お腹や背中全体のやけどで、身体の中の水分が失われて生命の危機に陥ってしまうことです。やけどの範囲が、子どもの手のひら10個分以上の場合、広範囲のやけどと言えます。
そのため、上記のようなやけどを負った場合は、躊躇せずに救急車を呼びましょう。