助産師ネットワーク たね 代表 川端です。
今月は『助産師のつぶやき』を聞いて下さい。
新生児訪問している助産師の会話の中からピックアップしました。
最近 赤ちゃんの体硬いね。
硬い布団の上で仰向けで寝かされていることが多いから、体が反っているし寝ない、刺激に敏感、うなる、抱きにくい、ぐずる、などあまりいい事ないですね。ずっと寝かせられていると、向き癖がつき頭が変形している赤ちゃんもいるね。体が硬いと自分で体を動かしにくくなり発達が遅れがちになりやすいです。
対処法
赤ちゃんの布団は柔らかい方がいいです。背中の緊張を取るため背中を丸めた姿勢(頭と足を上げる)にしましょう。ときどきいろいろな体位にしてあげるといいです。赤ちゃんも寝ているだけでも肩こり、背中のコリがあります。体をほぐすためにも体を動かしたり、マッサージしてあげるといいですね。関節(特に股関節、肩、手首、足首)を柔らかく動かしましょう。
赤ちゃんの体冷えてるね。
もともと赤ちゃんは冷え症で末梢の循環不全があり手足はすぐに冷たくなりやすいです。赤ちゃんも体が冷えて体温が下がってくると体温を上げるために、泣いたり、手足を動かしたりして体温を上げようとします。また、免疫機能も体温37.0℃位で一番活発に働きます。赤ちゃんの体を冷やさないように気をつけましょう。最近、低体温の子どもが増えています。体温が上がるまで活動できない子どもが増えています。
対処法
特に新生児期は体温が逃げないように丸めて寝かせる。寝ている布団の中を暖める。寝ていることの多い時期の赤ちゃんは手足が冷たい時はマッサージなどして血液の循環をよくする。子どもは体を動かすことで循環がよくなります。遊びを通して体を動かしましょう。血液、リンパの循環がよくなると体調も良くなります。関節(肩、肘、股関節、膝)は冷やさないように気をつけましょう。
妊婦さんの体も冷えてるね。
冷え症の妊婦さんも多いですね。手足が冷たい、循環が悪いと胎盤を通した胎児の循環も悪くなります。胎児の循環が悪いと母体からの酸素、栄養がうまく届かなかったり、胎児の老廃物が排出しにくかったりします。また、母体の体調も不調になりがちです。
対処法
妊娠時期は特に下半身を冷やさないように気をつけましょう。循環を良くするために、適度な運動(妊婦体操、ウォーキングがオススメ)しましょう。手足のマッサージもいいですね。体を暖める野菜を多くとるように食生活も気をつけるといいですね。水分をこまめに取り血液をサラサラにするように心がけましょう。分娩に向けて体力をつけ体調を整えて母子ともに万全の状態で分娩に備えてほしいです。また、授乳期も母乳を出すためにも体を冷やさないようにして下さい。
妊娠中の過ごし方は?
妊娠中はいろいろ体調が不安定です。ホルモンバランスも不安定で気分もむらがあります。自分の体のこと、赤ちゃんのこと、など悩みはつきないと思います。一人で悩んでも解決はできません。周りの人の協力は不可欠です。誰かに話して聞いてもれえることで気持ちが楽になりますよ。協力してもらえる人の確保の大事ですね。
- 妊婦健診を受ける。自分の体調を知ること、胎児の成長を感じることが大事です。
- 食生活を整える。じぶんの体、胎児の体を丈夫にするためにも大事です。たんぱく質、鉄分、カルシウム、ミネラル類、は不可欠です。
- 適度な運動。血液、リンパ液の循環を良くするために、また、分娩に向けて体力をつけるためにも体を冷やさないように運動、マッサージしましょう。
- 休養しましょう。お仕事している妊婦さんもいます。疲労感を感じたら休みましょう。
- 相談できる人を確保する。(パートナー、両親、友人など)
私達、助産師は元気な赤ちゃんを産み、育てるために一緒に考えて協力していきたいと思います。助産師ネットワークたねのメンバーも各地域でパパママ教室、ベビーマッサージ教室、新生児訪問、乳房ケア、育児相談、など活動しています。お気軽に声掛けて下さい。
『助産師ネットワークたね』 代表 川端起代美