こんにちは。 地域で活動している助産師の小林です。3人の子の母です。子ども達は中学生、小学高学年になりました。
今、子育てを振り返ってみると、本当にたくさんの人々に支えられてきました。家族、父母、保育士さん、先生、地域の方々、町中で声をかけてくれた人、電車で席を譲ってくれた方・・・感謝の気持ちで一杯です。
人は人の中で育っていくと思いました。
第1子の予防接種の帰りの出来事を今も鮮明に思い出します。駐車場のおじさんが私にニコニコと声をかけてきました。「かわいい子だね。でもね、その子はあなただけの子じゃないんだよ。」何のことかわからずキョトンとしていると「その子は日本の宝だよ。」と言ってくれました。子どもがとても輝やかしく見えました。そして日本の宝なんだからみんなに育ててもらおうと思いました。すっと気持ちが楽になりました。
どの子も日本の宝です。だからみんなで育てるのです。つらい時はつらいと言いましょう。話を聞いてもらうだけで楽になるかもしれません。イライラする、子どもがかわいく思えない時は、お母さんが疲れているのかもしれません。遠慮せず、助けを求めましょう。そして休みましょう。今、子育ては一人では大変と誰もが認識しています。周りを見渡してください。いろんな形で子育て支援がありますよ。力になりたいと思っている人はたくさんいます。
今年で児童虐待防止法施行後10年が経過しました。この間に虐待相談受付件数は増加の一途をたどり、年間4万件を超えています。悩んでいる人はたくさんいます。気にかけている人々もたくさんいます。虐待のニュースを聞くと、子どものことを思い胸が痛みます。そしてお母さんのことを思います。誰かに相談できたのだろうか。孤独ではなかったのだろうか。決してお母さんだけが悪いのではないと思います。
子育ては思い通りいかないものです。今日一日子どももお母さんも無事に過ごせたらそれだけで花丸ですよ。私達助産師もお母さんの声を待っています。私が助けてもらいながら育てたように、今後は子育てしている人の力になれたらと思います。日本の宝ですよ。みんなで育てましょう。
子育てに不安や悩みを感じたら・・・
福井県子供虐待防止専用ダイヤル(24時間365日) 0776-24-3654
児童相談所全国共通ダイヤル 0570-064-000
11月は児童虐待防止推進月間です。
『助産師ネットワークたね』 小林 直子