ある日の助産師のつぶやきを聞いてください。
ある日、生後2か月のあかちゃんを訪問した時、お母さんが泣きそうな顔でいいました。
母:私はこの子が泣いていても、どうして泣いているのかわからないのです。私は母親失格ですね。
それから、今まで子育てをしていて気が抜けないしつらいことばかり、こんな母親でごめんね。と思っていたことなど、いろいろな思いをいっぱい涙を流しながら話されました。話すことで少し落ち着いてきたようでやっと話ができるようになりました。
今までだれにも話ができずに、母親を頑張っていたことと思います。その後、一緒に赤ちゃんと遊んでみて、赤ちゃんの笑顔や笑い声を聞いて、こんなに笑ったの見ことないと、やっとお母さんにも笑顔がみられました。
子育てに100点満点はないよ。80点で合格。手をぬくことも大事であること。子どもは自分の思うようにはならないこと。泣くことで「ママ、こっちきて。抱っこして。」とお母さんとかかわりたいと思っていることもあります。
生まれて1か月の新生児は、生まれた環境に慣れることで精いっぱいです。おっぱいを吸うことで疲れてしまうから、眠っていることが多いのです。2か月になると、周りの状況が分かってくる頃。自分の近くにお母さんがいるか、5感(聴覚、味覚、臭覚、視覚、触覚)を使って感じ取るようになります。この頃より、ただ、寝かされているだけではつまらないので、ぐずるようになります。遊びが必要になってきます。子どもは遊びの中から、いろいろなものを学び、知識を得ていくこと、子供の成長には、食事、睡眠、遊びは不可欠なものであり、生活のリズムを整えることで、子どもが子どもらしく成長していくことができることなどいろいろお話しました。
子育てをしていて悩みのないお母さんはいません。お母さんはああでもないこうでもないといろいろ考えて子育てしています。子どもの笑顔を見てパワーをもらっています。子どもの顔を見て、笑ってみてください。きっと子どもも笑ってくれますよ。
子どもと親は同級生。子どもの成長と同時に親になっていくのです。
ベテランお母さんは、子育てしていても「まっ、いいか。」と思うようになっていくと自分も楽になるよ。と言っていました。
子育てに悩んだら、まず誰かに話をしましょう。気が楽になりますよ。
『助産師ネットワークたね』 川端 起代美