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Vol.29 薬による子どもの歯への悪影響

最終更新日:2014年3月10日

薬による子どもの歯への悪影

 歯

 妊娠中には、様々な点で心配なことが多々あると思います。
 その中で薬について、胎児や子供に悪影響を及ぼさないかという心配もありますよね。
 現在妊娠中の方やお母様、もしくは知人の中で、縞模様のように歯が変色している方もいるのではないでしょうか。

 それは、歯の形成時期に飲んだ薬が影響していることが多いのです。

乳歯の形成時期

乳歯の石灰化開始 妊娠4カ月~6カ月の間
乳歯の歯冠の完成 生後1年以内
石灰化…歯が実際に生えてくるような形になり始めること)
歯 冠…歯は歯冠と歯根に分かれており、歯冠とは歯ぐきから生えて見えている歯の頭の部分のこと)

永久歯の形成時期

永久歯の石灰化開始 生後すぐ
永久歯の歯冠の完成 8歳ぐらいまで
 このように乳歯が形となって作られ始める時期は妊娠中に行われ、永久歯は出産後から始まります。よって、その間に母体や子供の健康や栄養状態が悪化すると、歯の石灰化に障害が出現する恐れがあります。お子さんに飲ませる薬は、時期に関わらず乳歯だけでなく永久歯にも影響を及ぼすことになりますので、注意が必要です。

 

歯が縞模様に変色する主な原因として確認されているのがテトラサイクリン系抗菌薬です。
テトラサイクリン系抗菌薬

 アクロマイシン・ビブラマイシン・ミノマイシンなどがよく使用される薬剤です。これは虫さされによる感染症や肺炎、性感染症などで使用されることが多いです。
 小児には上記の薬は基本的には避けられているようですが、念のため覚えておくといいでしょう。


 抗菌薬は一般的によく処方されるお薬ですが、最近ではインターネットで個人購入される方も少なくありません。抗菌薬すべてに悪影響があるわけではありません。まず体を治すことが先決です。変色した歯は、現在の治療では元に戻すことは出来ませんが、被せることで綺麗な歯にみせることは出来ます。あまり神経質にならず、小児科医や内科医の先生と相談の上、処方してもらってください。
  

(平崎歯科 平﨑光哲 院長)

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福井市歯科医師会

※ 本文は歯科医療の観点より記載されております。

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電話番号:0776-20-5270/FAX番号:0776-20-5490
最終更新日:2014年3月10日

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