痛い虫歯は誰しも悩みの種ですね。
　虫歯とは歯の表面に付着した虫歯菌が、砂糖を取り込んで酸を作り、この酸に長時間さらされることで歯が溶けてしまう病気です。一度歯に穴が開いてしまうと元に戻ることはありません。虫歯をつくらないことが大切です。
　虫歯予防というと、まず歯みがきが思いつきますが、歯みがきだけで100％虫歯を予防するのは困難です。今回は虫歯予防のヒントをお伝えしたいと思います。

　歯みがきで歯に付いた虫歯菌（プラーク）を取り除きましょう。ただし、磨いているのと磨けているのは違います。歯科医院で歯みがきをチェックしてもらうといいですね。
　また、虫歯菌は2歳前後に唾液を介して大人から感染します。大人が噛んだものを与えたり、同じ箸を使わないようにしましょう。家族のお口の中を清潔にすることも、お子さんの虫歯予防になりますよ。

　甘いものは大人も子どもも幸せな気分にさせてくれますね。「おやつを食べないで」とはいいませんが、味覚は3歳ごろまでに決まるともいわれます。薄味を心がけ、チョコレートやケーキのような刺激の強い甘さは、小さいうちは控えましょう。
　虫歯菌が酸を作りにくい代用甘味料を使用するのもいいですね。中でもキシリトールは虫歯菌を減らしてくれるので、虫歯予防に効果的です。
 

　虫歯予防には砂糖を制限する以上に、そのとり方が重要です。
　間食が多いとお口の中では常に虫歯菌によって酸が作られ、歯が溶ける環境になります。おやつは時間を決めて食べましょう。
　また炭酸飲料はもちろん、体に良いとされる乳酸菌飲料やスポーツドリンクも糖分が多いだけでなく、それ自体が酸性であるため歯が溶けやすい飲み物といえます。気をつけましょう。

　カルシウムだけでなく、たんぱく質やビタミンＡ、Ｃ、Ｄなどバランスよく摂って丈夫な歯を作りましょう。
　フッ素は歯の質を強化したり修復してくれるので、歯みがき剤や歯科医院でのフッ素塗布などで応用しましょう。

　以上のように、歯みがきだけでなく日頃の生活習慣に気をつけて、虫歯ゼロを目指しましょう。
  

（みわ歯科クリニック　高井三和 院長）

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（福井市歯科医師会）

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