1)噛む
よく噛むことで顎の生育がよくなり、口の中にたくさん唾液が出ますので、消化・吸収がよくなります。
お口の周りのたくさんの神経に刺激を与え、脳の発達にも良い影響を与えます。
2)話をする
歯が正しく生えそろっていることで発音も正しく育ちます。
例えば前歯が一本なかったら「さ行」の発音は難しく、無理に発音しようとすると癖のある喋り方や発音になります。
3)永久歯を正しく導く
乳歯の下では毎日永久歯が作られています。同時に、あごの骨も毎日成長しています。永久歯が出来上がってくると、乳歯の根っこは少しずつ吸収され短くなり、正しくはえるべき場所へと永久歯を導きます。キレイな永久歯の歯並びのためには、まずは乳歯の健康が大事なのです。
1)前歯を観察
歯と歯肉の境目に白くてやわらかい汚れが残っていませんか?残っている場合はもう一度歯ブラシを使い、その汚れをかき出します。
歯と歯の間にはフロスを入れ、上下させることで汚れがとれます。
2)奥歯を観察
溝に溜まっている汚れは歯ブラシの毛先を使い毛の弾力を利用してみがきます。強い力で磨くと毛先が寝てしまい、溝の深くに毛先が届かなくなるので逆効果です。
1)子どもにとってのフッ素
乳歯や永久歯が生えてきたばかりのころは、実はまだ歯は未完成です。この状態は特にむし歯になり易い時期となります。
この未完成な時期にフッ素を継続して塗ることにより、歯の質を強化しむし歯に強い歯を育てます。
2)フッ素って有毒じゃないの?
正しく使えば非常に有意義な虫歯予防法です。よく、「WHOのレポートではフッ素は有害とされている」とお話される方がいらっしゃいます。
難しいお話は省きますが、歯科医院で塗布してもらったり、市販のフッ素入り歯磨き粉や洗口剤を容量を守り使用すれば悪い面は皆無といってもいいでしょう。「効果がある」ものは度を過ぎればすべて「有害」になります。お醤油一本飲み干せば即腎臓病ですし、お砂糖2キロを一気に食べれば死に至ります。フッ素も同じです。
幼児期から学童期にかけての健康管理や正しい生活習慣の獲得が、その後の将来において大きな影響を及ぼします。つまり、乳歯のお世話になっている時期が人間形成に置いて一番大切な時期といえます。成長期に身につける習慣はとっても大事なのです。
乳歯のトラブルは永久歯にも悪影響を及ぼしますし、発育や咀嚼(かむこと)の障害も引き起こします。
むし歯やトラブルのないお口の中の環境づくりや習慣付けは、ひいては全身の発育や健全な精神に結びつきます。
「削ってなおす」だけでなく、その長い期間の健康づくりを一緒に見守りアドバイスしてくれ、「むし歯にならないように」してくれる歯医者さん選びが大事です。
(ひじりデンタルクリニック 中谷昌聖 院長)
(福井市歯科医師会)
※ 本文は歯科医療の観点より記載されております。