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Vol.11 6歳臼歯を守り8020へ

最終更新日:2011年2月10日

 みなさん、6歳臼歯をご存知でしょうか?“幼稚園の年長さんになると生えてくる大きな歯”“生えてくるとき歯肉が痛くなる”“6歳臼歯というけど5歳頃から生えてくる”“すぐ虫歯になる”など、いろんなことを知識として身につけてられると思います。

  ここで今一度、6歳臼歯の特徴をまとめてみました。

・生えてくる時期、生えてくる場所

5歳から7歳にかけて乳臼歯の奥に生えてくる永久歯です。生えはじめの時期には個人差があります。

・生え方

乳臼歯の歯肉を少しずつめくり上げるように生えてきます。この時、お子さんは痛みや歯肉の腫れ、違和感を感じることでしょう。また、完全に歯が生えてくるまでに1年ほどかかります。

・形、特徴

6歳臼歯は永久歯の中で一番大きく、また、形も複雑です。噛み合う面には溝があります。上下のあごの力がかかる場所に生えてくることもあり、かみ合せの中心となる大切な歯です。

・虫歯のなりやすさ

噛み合う面に複雑な溝があることや歯肉が歯を中途半端に被っている時期が1年ほどあることから、早期に虫歯になりやすい歯です。

 

 健康な6歳臼歯を育てるにはどうしたらよいのでしょう?

・歯みがき

やはり歯みがきが大切です。6歳臼歯が生えている途中の時期は毛先が歯に届きにくく、汚れが残りやすいものです。お子さんに歯みがきをまかせっきりにせず保護者が仕上げみがきをしていただけたらと考えます。また、この時期にご家族で今一度、歯みがきの習慣を見直していただけたらと思います。一番最初に生えてくる奥歯の永久歯、小学校への就学前でもあり、これから体も少しずつ成長し変化していくことをお子さんに認識していただくにはいいチャンスだと私たちは考えています。

・フッ化物(フッ素)の利用

生えたばかりの永久歯の表面は、虫歯の原因となる酸に対してまだまだ抵抗力を持っていません。少しずつ歯の表面が硬くなっていくと考えてください。歯の表面に取り込まれて酸に対して抵抗力を補助するのがフッ素です。フッ素による虫歯予防は、フッ化物歯面塗布、フッ化物洗口液、フッ素配合歯磨剤、フッ化物配合スプレーなどの応用があります。かかりつけの歯科医の指導も仰ぎながら生活習慣に取り入れてください。

・食生活、生活習慣のチェック

食事をしないと人は生きていけないですが、食事の頻度と内容、特に甘味食品の摂取には節度を持った対応が必要です。内容については虫歯を誘発することが低いとされるキシリトール、ソルビトール、マルチトール等を用いた食品を選択することが望ましいでしょう。また、生活習慣の中に虫歯を作りやすい環境がないか、かかりつけの歯科医師とともに確認することも必要でしょう。

・シーラント処置について

6歳臼歯の噛み合う面は複雑な溝があることを先にお話ししました。実はこの溝に入り込んだ汚れは歯ブラシで取ることはとても難しいのです。溝が浅ければ良いのですが、深い溝がある場合は生えてすぐ虫歯になる場合もあります。シーラント(予防填塞)とは、溝に樹脂を接着して汚れが入り込むことを防いで早期の虫歯を予防しようとする処置です。永久歯が生えてすぐ処置ができます。虫歯になってから処置するよりも歯を大切に保護することができます。一度、かかりつけの歯科医院で相談してください。

・かかりつけの歯科医師へ定期的な受診

小学校の6年間に乳歯から永久歯への交換を生じるのですが、この間に約70%の児童が虫歯を経験するようです。私たちはこれを当たり前とは思っていませんし、この数字を可能な限り少なくしたいと考えています。そのためにはご家庭でできる生活習慣の見直し、歯みがきについては気をつけていただき、定期的に問題がないか、かかりつけの歯科医院で確認するような習慣を作っていただけたらと思います。新たな虫歯ができていないか、歯みがきの仕方は問題ないか再確認するようなことで、6歳臼歯だけでなくすべての永久歯を健康に保てるようにしていただけたらと思います。

 

健康な歯で8020へ

 早期に大きく歯を削るような処置を施した場合、3回の再修復、再治療の後、抜歯に至るという報告があります。少なくとも高校卒業までは大きく歯を削るような処置をしたくはないものです。もちろん年齢とともに歯周病や事故、その他のきっかけで歯を失う可能性もありますが、いつまでも自分自身の歯で生活してもらいたい、また健康に8020をめざしていただきたい、そのためにも6歳臼歯を大切にしていただきたいと思います。

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歯の心得

福井市歯科医師会

※ 本文は歯科医療の観点より記載されております。

お問合せ先

福井市 福祉部 子育て支援課
電話番号:0776-20-5270/FAX番号:0776-20-5490
最終更新日:2011年2月10日

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